【2017年5月】チェコのテルチからブルノに戻ってきた後も、時間を惜しんで、観光です。
まずは、前日のウォーキングツアーの時に紹介されて興味をそそられたカプチン修道院に行きました。
ここは月曜日でも午後6時まで開いています。
カプチン派というのは、イタリアのアッシジの聖フランチェスコ会の流れをくむ一派で、謙遜、貧困、愛情、他への奉仕を絶対的なモットーとしている修道会だそうです。
私達は、イタリアのトリノの修道院を訪れたことがあります。
チェコでは、1672年の時点で15の修道院があり、810人の修道士がいたという記録があるとのこと。
今回、行ったブルノの旧市街にある修道院は、17世紀半ばにできたものです。
ここの目玉は、地下聖堂で、1780年代末までに埋葬されたミイラが並んでいます。
一番古い物は、1658年のヤクプ・クネシュさんの遺体だとか。
換気システムとここの土の性質のおかげで、自然にミイラ化ができているのだそうです。
ここでもらったパンフレットによると、遺体は、底が斜めになった棺に入れられて地下聖堂に運ばれ、むき出しの地面に置かれたうえ、煉瓦二つの上に頭が乗せられたということです。
確かに、頭部の下には枕のような物が置かれていて、面白いなと思ったのでした。
ちなみに、共産主義体制下の1950年4月に、修道院は差し押さえられ、修道士たちは収容所送りとなったそうです。
若い修道士は、兵士として駆り出されたとか。
1990年2月に修道院として復活したとのことです。
地下聖堂の後は、高いところへ。
旧市庁舎の塔の上に上りました。
旧市庁舎はもともと13世紀前半に建てられたものですが、何度も改装・建て増しされました。
塔については、1905年に5メートル加えられ、現在の62・66メートルとなったそうです。
数えませんでしたが、てっぺんまでの階段は173段あるとのこと。
きちんと整備された木造の階段で、上りやすかったです。
期待した通り、町が一望でしたのですが、正直、ブルノは上から眺めてもそーれほど美しい町ではありません。
ただ、この市庁舎は旧市街の建てこんだ中にあるので、人々の暮らしが間近に感じられました。