【2023年8月】ギリシャのナフプリオからはるばる来たモネンバシア、一休みした後はさっそく、街歩きです。
両側にレストランや土産物店が建ち並んだ、この町の目抜き通りを進みました。
もちろん石畳です。
平な部分を歩いているうちは、それほど気が付かなかったのですが、緩い坂に差し掛かると、てかてかの石畳のせいで、滑る、滑る。
ウォーキングに適したサンダルを履いていたのですが。
少し行くと、中央広場に出ました。
ここには、英語でCathedral of Christ in Chains という13世紀に作られた町一番の教会や、もっと古い10世紀の Church of Agios Pavios があります。
このどちらかに入ろうと試みたのですが、時間の関係だったのか、どちらにも入れませんでした。
それで、そのままメインストリートをずんずん歩き、町の端っこの壁が見えるところまで行きました。
この町は両サイドを壁で仕切られているのです。
防衛のためなのでしょうね。
山の上にはかつての要塞(城)が遺跡として残っていますが、町自体は軍事拠点というより、商業で栄えたのだそうです。
特にマルヴァジア・ワインの輸出で有名だったらしいです。
それが高じて、モネンバシアのイタリア語名はマルヴァジアなのですって。
私達は、眺めが良いという「上の町」と呼ばれる山の上の遺跡を目指して上りました。
坂なので、ますます滑ります。
でも「行きはよいよい帰りは怖い」で、上りは坂がきつかったですが、滑ることの恐怖は大したことありませんでした。
問題は下りでした。
ちょっとでも気を許すと、ずるっと行くのです。
重たいカメラを抱えて、そろりそろりと歩いていたら、赤の他人に「大丈夫?カメラ持ってあげようか」と言われたほど。
おそらく、私のサンダルのせいか、あるいは歩き方のせいなのでしょう。
少し滑りながらも、スタスタ行っている人がほとんどでしたから。
確かに、上からの眺めは素晴らしかったです。
なので、行く価値はあると思います。
もっと上るとアギア・ソフィア教会も行きつけるようでしたが、私達は絶景地点を最後に、下ってきました。
途中、20世紀初めまで使われていたという牢獄の跡もみました。
やっとのことで平地にたどり着き、そこにあった店に入って飲んだビールの美味しかったこと!
定刻にタクシー運転手のアレキサンドロスと再会。
土手道を渡ったところで停車してもらって、島の写真を撮った後は、まっしぐらにナフプリオへ。
帰りの山越えの途中にあった小さいチャペルに停車。
アレキサンドロスがお賽銭をあげて、ある言葉を繰り返して拝んでいました。
何という言葉だったか忘れてしまって残念。
きっと交通安全祈願なのだろうと思います。
こうして片道3時間の遠足が無事、終了。
無事というのは、滑りながらも転ばなかったことに感謝して。
振り返ってみて、ここまで無理をして行く価値がある町だったか、悩ましい遠足でした。
確かに眺めは美しかったですが、夫も言っていましたが、町自体、オープンエア博物館のような感じで、あるのはツーリスト向け施設ばかり。
実際、ガイドブックによると、ここに住んでいる人はたった8人なのだそうです。
結局、私には「滑る町」という印象が一番強く残りました。