翌朝はまず、10:25amエヴォラ発のバスでReguengos de Monsaraz へ。
ここはモンサラスへ行くために通らなくてはならない中継地。
おもちゃのロケットのような形の教会と遊園地の入り口のような雰囲気の役場があるだけの町ようだったが、こんなところにも中国人のやっている店があった。
ここからタクシーで(€20)、モンサラスへ。
というのも、バスは一日に3本しかないんだそうだ。
後で、モンサラスの案内所で聞いたところ、学童が通学する時期にはあと2本ほど追加されるそうだが。
タクシーが比較的、安価なので助かる。
山の上にちょこんと白壁の家々が乗っかっている。
ガイドブックによると、人口800人の、過疎が進む村だが、観光地として生き返っている最中だそうだ。
道も家も石を重ねて作られており、家の壁は白塗り。
このあたりはワインやコルクやその他穀物の農地が広がっており、その様子が一望できる。
欧州一大きいという人工湖も見渡せる。
村の端には城跡があり、中庭が闘牛場として使われているのだそうだ。
メインストリートに、ベールをかぶった等身大の人形が点々としているのが奇妙だったが、どうも、クリスマスの飾りらしい。
この地方の伝統的な敷物と、それを使ったバッグ。
こういうモノに弱いのだ・・・。
しわの深いおばあさんが売っていたが、英語が流暢で、土地の人ではないのかも。
そしてただ今、庭にもう一部屋、増築中。
なかなか羽振りが良いようだった。
パノラマビューの部屋を頼んでおいたが、連泊客がいたため、次の間付の広々としたスイートルームをあてがわれた。
木彫りのベッドやたんすが良い感じ。
ちょっとナフタリン系のにおいがきついのが玉に瑕だったが。
ベランダも付いていて、洗濯物がはためいてはいたが、出てみると、景色が素晴らしかった。
特に、夕焼けに白壁がピンクに染まっていく風景は忘れがたいものとなった。
骨もついた肉のぶつ切りが、一見、ご飯のようなパンらしきモノの上にごろごろ乗っている代物。
豪快な味とでもいうのかな。
量が多すぎて食べ切れなかった。
「豚肉とアサリ」というメニューもあった。
あまりの奇妙な組み合わせに、思わず引いてしまったのであるが。
モンサラスはもう一日いるには小さすぎる。
もっとも、絵でも描けたら、こんなところでスケッチの一日を過ごすのもいいだろうなあ。
Reguengos を地元の人は喉の奥から空気をしぼりだすような音で表現する。
とても真似できるものではない。
ここのバス待合室が素朴でかわいい。
小学校の椅子がずらーっと並んでいる大型ガレージのようなつくりだ。
おばあさんが一人、ぽつねんと腰掛けていた。
通学児童が休みのこの時期、バスを利用するのは、もっぱら、おばあさん。
みんなお互いを知っている様子で(あるいはおばあさんのことだから、その場で知人になるのかな)、おしゃべりが絶えなかった。