【2017年11月】充実のイタリア中部アブルッツォ州旅行も大詰め。
この日は友達の仲良しがやっているというカンティーナ(ワイナリー)を訪ねました。
滞在していた海辺のペスカーラから車で20分ちょっと南下した内陸の村、リーパ・テアティーナにあり、テヌータ・ディ・シピオという名前です。
70ヘクタールの広大なブドウ園の中にあります。
アポの時間が午後5時と遅めだったので、秋の色に染まったブドウの木が見えなかったのが非常に残念。
きっと壮観だったでしょうね。
ここはほんの17年前にワイナリーになった所で、それ以前は18世紀の昔から代々、ブドウとオリーブを生産して卸していたそうです。
案内してくれた小柄な若い女性、ジュリアさんの伯父さんがワイナリーを始めたとのこと。
新しいので最新の技術を駆使した施設があります。
例えば、ポンプを使うとぶどうの皮を傷つけるので、ポンプ無しの施設を開発したそうです。
ワインの瓶は寝かして保存するものですが、それは、生きているコルクが乾ききらないようにするため。
乾くとコルクが縮んで、漏れる可能性もあるからなのだそうです。
ジュリアさんによると、買ったワインは10年間ぐらい寝かせておいて大丈夫とのこと。
10年を超えたらいけないのか、と訪ねたところ、それを超えると「私の祖父は99歳なのですが、この祖父と会話するような難しさが出てくるのです」という面白い答でした。
ワイナリー見学につきものの試飲は、これまでにない面白いやり方。
彼女自身もソムリエだというジュリアさんは「目ではなく、舌や鼻や体内で感じ、それをよかったら記してください」と紙とペンを渡してくれました。
白、ロゼ、赤の三種類を試飲。
特にロゼの味が強烈でした。
夫がそれを「ミントの味だ」と言ったときには、その通り、と思ったのでしたが、後で聞いた説明だと、チェリーやスパイスが混合した味だとのこと。
ソムリエにはなれないかな。
友達はいみじくも、ロゼを飲んで「子供の頃行ったチェリー刈りを思い出した」と適切な感想をメモしていました。
ジュリアさんは「味の感想は人それぞれ。例えば、私は花が好きでないので、花の香りの表現はできません」と言っていました。
飲んだ中では、しっかりした味ながらマイルドな赤ワインが好きでしたが、この日は販売の人がおらず、結局、注文できませんでした。
お土産にもらった一本は友達にキープしてもらうことにしたので、次に行った時に飲むのが楽しみです。