ボーヌ牛、神戸牛の対抗馬(牛)となるか

【2017年11月】ワインで有名なフランスのブルゴーニュ地方にあるボーヌの町で、ワインに加えて新しい商品がお目見えした。それは牛肉。ワイン造りの過程で産出する残留分を餌として食べさせた牛の肉で、地元の生産者は、日本の神戸牛に匹敵する高級牛肉として評判が高まることを期待している。

この牛は、最後の数か月のみ、ブドウの発酵と蒸留を経た地元のヴィンテージ・ワインの残りかすと共に、クロフサスグリを食べさせて育てたもの。今回、ワインの品評会に添え物として出された牛肉だが、試食したミシュランの星を持つ地元のシェフは「ブルゴーニュのワインはフルーティー。確かに、ブドウとクロフサスグリの香りが感じられる。とても柔らかい」としたうえで、「肉の味を左右する脂肪分がもっと欲しい」と注文を付けた。

このボーヌ牛はまだ試作品で、今のところ、二頭のみ。父親と一緒に牛肉生産に乗りだしたアントワン・ギヨン氏は「究極の目標は、上級のワインのように、土地の味わいが感じられる肉を作ることだ」と述べている。また、地元でワイン醸造するフレデリック・マゾー氏は「ブドウの残留分は、堆肥として利用することもあるが、持て余すことが多い。牛に食べさせれば、良いリサイクルになる」と話している。

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