【2022年9月】イタリアのシチリア島の歴史的な町、ラグーサには「大聖堂」が二つあります。
一つは新市街にあるサン・ジョヴァンニ・バッティスタ大聖堂で、もう一つがラグーサ・イブラ(旧市街)のサン・ジョルジョ大聖堂です。
前回、この町を訪れた時に、新市街のがカッテドラーレで、旧市街のはドゥオーモと呼ばれているとガイドさんに教わった気がするのですが、私達のガイドブックはまさにその逆の表記がなされています。
けれど、現地でもらった地図には、サン・ジョルジョ大聖堂の方に「ドゥオーモ」と書かれています。
どっちでもいいってことでしょうね。
そのドゥオーモ、この地方の教会の例に倣って、長い階段を上った先に立派な教会があるのですが、その正面の階段の周りが柵で囲まれていて、階段を上れない状態になっています。
ちょっと残念。
脇に坂道があって、そこを上って教会の建物の脇から入れるようになっていました。
このドゥオーモも、モディカのサン・ジョルジョ大聖堂と同様、ロザリオ・ガリアルディという建築家の代表作の一つだそうです。
中は堂々としていますが、比較的、あっさり。
例えば、柱は上部に彫刻が施されていますが、残り部分はのっぺりしています。
サイドにあるガラスケースの前で、「€1払うと、明かりがつきます」と案内されていた団体客がいました。
誰かが€1を払ったようで、ほどなく明かりが付き、馬にまたがったサン・ジョルジョの姿が浮き上がりました。
そのとたん、団体の皆さんが一斉に携帯で写真を撮っていました。
本当に今どきは、写真と言えば携帯電話で、私達のように重たいカメラをぶら下げている人は少数になりましたね。
ニッポンのカメラ・メーカーの悲哀が思いやられます。
反対側の壁にもガラスケースがあり、そちらにも明かりが。
こちらには、サン・ジョルジョの棺がありました。
けれど、ガイドさんの説明によると、遺骨はエルサレムにあるのだそうです。
音は聞けませんでしたが、割と可愛らしいパイプオルガンがあり、これはイタリア北部のベルガモでできたものだと案内されていました。
ドゥオーモを出て、ちょっと坂になっているドゥオーモ広場を下りました。
そして、「ここは、前回、ジェラートを食べて、歯が何時間も痛くなったところだ」と思い出に浸りました。
それで、ふと思い出して、前回のブログをチェックしてみて、ショック!
何と、表紙のドゥオーモの写真の角度が、まさに今回のと同じではありませんか。
5年も経っているのに、視点が全く進歩していないことが如実に分かってしまいました。