【2024年12月】イタリアで三番目に大きい都市、ナポリの観光です。
ガイドのイヴァンがまず、腹ごしらえに、とお菓子屋さんに連れて行ってくれました。
第一候補の店は混み過ぎていて無理だったので、街角のしがない店へ。
お目当てはナポリ名物のお菓子、スフォリアテッラです。
ナポリ以外でも、ロンドンでさえ見かけたことのある焼き菓子で、リコッタチーズが入っています。
ずっしり重いものを想像していたのですが、ここで食べたのは軽くてサクサクしていて、美味でした。
お腹を満たした後、旧市街に入り込みました。
グアリーノ広場では、地元の歌手、ニーノ・ダンジェロの大きな壁画を見ました。
ジョリットという地元のストリートアーティストの作品で、このアーティストはどんな人の顔にも赤い線を加えるのだそうです。
そういえば、ソレントで泊まっている我々のエアビーのすぐそばにも顔に線が入った大きな壁画があり、これもジョリットの作品らしいです。
描かれているのは別のナポリの歌手で、ルーチョ・ダッラという人だそうです。
そのほかナポリでは、あちらこちらで、サッカー選手だったマラドーナの壁画も見かけました。
アルゼンチン人ですが、ナポリのチームを優勝に導いた人なので、ここでは切っても切れない重要人物として歴史に残っているそうです。
大混雑の通りを歩いて、大聖堂に入りました。
13世紀からの歴史を持つ教会で、ナポリの守護聖人サン・ジェンナーロの血が保管されているそうです。
この血が年に3回、液体化することになっていて、これがないと災いが起こると信じられているとのこと。
荘厳で重みの感じられる教会でした。
イヴァンによると、10年ぐらい前まで大聖堂を訪れる人はまばらだったそうです。
私たちが通った脇の出口は、ごみ置き場になっていたという話でした。
イヴァンは、ナポリがどんどん良い方向に変身していくのが嬉しくて仕方がないといった風で、それが彼の人生の大きなテーマのようでした。
その後、サン・ロレンツォ教会、サンタ・キアラ教会、ジェズ教会と教会巡りをしました。
どれも、ナポリ旧市街を二分しているまっすぐな通り、スパッカ・ナポリの周辺です。
サンタ・キアラ教会を出たところだったか、Liceo(高校)があって、その名前がEleonora Pimentel Fonseca といいます。
これは、18世紀の女性革命家の名前で、1799年に半年ほどしか続かなかったナポリ共和国の立役者の一人なのだそうです。
最期は、逮捕されて絞首刑にあったとのこと。
そんな勇気ある女性がナポリにもいたのだ、と感心した次第です。
ところで、ソレントからは珊瑚の店が消えていましたが、ナポリにはかなりありました。
そして目立ったのが、赤くて小さい、にょろにょろした形のモノ。
聞いたら、チリ・ペッパーを模ったもので、ナポリの人のお守りなのだそうです。
イヴァンも首に小さいのをかけていて、見せてくれました。