【2014年3月】「私たちを雇ってくれたら、工場を無料で差し上げます」--南イタリアのプーリア州で、こんな広告が話題を呼んでいる。
同国の繊維大手、ミローリオ社が、同州の町、ジノーザとカステラネータに持っていた二つの織物工場が、2009年に閉鎖され、181人の従業員が失業に追い込まれた。
工場は、いずれも交通の便などの立地に優れ、施設も完備されているため、その後、繊維関連だけでなく、コンピューターのモニター会社や食品、ソーラー・パネルなど様々な分野の企業が興味を示したものの、買い取るには至らなかった。
このため、ほかに産業の少ない地元の181人は、依然、無職のまま。
そこで、地方自治体がこのほど、二工場を1ユーロで買い上げ、この元従業員の引き取り手を捜すことになった。
181人も手をこまねいて待つだけでなく、自ら、地元のオンライン専門のビデオ製作会社に広告を依頼。
冒頭の広告が出来上がった。
すでにいくつか、引き合いがあるが、元従業員組合(?)では、広告の英語とドイツ語版の製作にも乗り出しており、国際的に自らの雇い主を募集する意向だ。
イタリアの経済紙イル・ソーレ24オーレが伝えた。
原文は こちらです。