一度見たいと思っていたサッカルジャ教会

一度見たいと思っていたサッカルジャ教会

【2020年9月】2006年にイタリアのサルディニア旅行をした友達から写真を見せてもらって以来、一度、見たいと思っていたサッカルジャ教会を、サルディニア訪問3度目にして、とうとう見ることができました。

イタリア サルディニア コドロンジャノス サッカルジャ教会
見たいと思っていたサッカルジャ教会

この教会は、私達が滞在していたサルディニアの北西部の町、アルゲーロから内陸へ45キロほど入ったコドロンジャノスという所にあります。

交通の便が悪いので、レンタカーをしようと言っていたのですが、行く前日にレンタカー会社のサイトをチェックしたら、ほとんど空きがないことが分かったので、バスでサッサリという大きな町まで行って、そこからタクシーに乗ることにしました。

幸い、アルゲーロ到着初日にツーリストオフィスでもらったバスの時刻表があったので、9時5分発のサッサリ行のバスに乗ることにして、いつものバス停へ。

ところが、この日は日曜で、バスの切符を売っているタバコ屋が9時すぎないと開かないことが判明。

イタリア サルディニア サッサリ 旧市街 通り
ドゥオーモを探して歩いたサッサリの町

コロナ対策で、運転手が切符売らなくなったことは、前日のボーザ行バスで学びました。

ついでに、バス停の切符売り場は二年前から閉まっているとのことで、私達が二年前に利用した時は閉まる直前だったのだということも分かりました。

唯一の方法は、バス会社のアプリをダウンロードして、オンラインで切符を購入することです。

公園のベンチに座って、これにチャレンジ。

若い人は苦も無く、普通のこととしてやってのけるのでしょうけど、私達にはちょっとしたハードルです。

幸い、成功し、無事にバスに乗り込みました。

サッサリでは、いかにも場末という感じのバスステーションで降ろされました。

人々について行って、町の中心と思われる辺りへ。

途中、とんでもなくサービスの遅いカフェでカプチーノを飲んだ後、ドゥオーモを探しました。

というのも、たいてい、ドゥオーモには広場があって、タクシーが停まっているものだからです。

イタリア サルディニア サッサリ 大聖堂 正面
サッサリのドゥオーモの正面

けれど行き着いたドゥオーモ広場は小さく、閑散としています。

ドゥオーモ自体は南イタリアのレッチェで見られるようなバロック様式のごてごてっとした外観でした。

結局、タクシー会社をネットで探して電話して来てもらいました。

サッサリからコドロンジャノスまでは20キロほどです。

気のいい運転手で、サッカルジャ教会の近所に良いレストランがあることを教えてくれたので、車の中でそこを予約。

この運転手に2時半に迎えに来てもらうことにして、車を下りました。

イタリア サルディニア コドロンジャノス サッカルジャ教会 荒野 空
荒野にポツンと建つサッカルジャ教会

サッカルジャ教会は何もない荒野にポツンと建っているところがミソです。

今は脇に幹線道路が走っていて、ちょっと興ざめですが、これができる前の1950年代までは、本当に何もなかったそうです。

場所柄に加え、建物が白黒の縞模様で趣があります。

2006年にここに来た友達は、映画で見たので、実物を見に行ったという話でしたが、何の映画だったのかな。

近づいて初めて、鐘楼が教会の本体に対して、とても高いことが分かりました。

イタリア サルディニア コドロンジャノス サッカルジャ教会 鐘楼
不釣合いに大きい鐘楼

12世紀初めの建物で、もともとは修道院に付属した教会だったようです。

修道院の建物はほとんど残っていません。

私は外観に惹かれたのですが、入ってみたら、中も雰囲気満点です(入場料€3)。

内部は薄暗く、祭壇はフレスコ画。

カトリック教会ですけれど、教会の中がフレスコ画で覆われている正教の教会の絵のような雰囲気がありました。

イタリア サルディニア コドロンジャノス サッカルジャ教会 サッカルジャの聖母像
サッカルジャの聖母像

それから着物のような服を着たサッカルジャの聖母像がガラスケースの中に入っていました。

後で買った小冊子によると、これは14世紀のものだそうです。

小さい教会なので、見学はあっという間。

外に出て、いろいろな角度からこの教会を見たり撮ったり。

この小冊子によると、建物はトスカーナ地方のピサの職人によって建てられたとのこと。

イタリア サルディニア コドロンジャノス サッカルジャ教会 フレスコ画
祭壇のフレスコ画

なるほど、トスカーナやウンブリアでは、こういった白黒の教会を見かけます。

去年行ったオルヴィエートの大聖堂も、正面は絢爛豪華でしたが、脇は白黒でした。

縞の白は石灰岩、黒は玄武岩だそうです。

この日は良い天気で、くっきりとした姿を見せていましたが、荒涼とした自然の中にある教会なので、どんより曇った日もまた、凄みがあっていいだろうなあと思ったことでした。