【2021年12月】ポルトガル北部の町、ポルトで乗ったトゥクトゥク・ツアーの後半です。
ドウロ川沿いの高台に出て記念写真。
その時学んだことですが、川に並ぶ古い木造の船は、その昔、人や物品を運んだラベロ船で、今はもっぱら観光客用のお飾りですが、年に一回、この船によるボート・レースが開催されるのだそうです。
昔は、ドウロ渓谷でできるポートワインをポルトの町に運んできたのもこのラベロ船でした。
ところで、この高台にあったあばら家は、業者が2017年にホテルに改装したいと申請したまま、まだ許可が下りないのだそうです。
今回のポルトは明るくて生き生きしていて活気が感じられたのですが、12年前に初めて訪れた時には、このようなあばら家がたくさんあって、黄昏の町の様相を呈していたものでした。
ある通りには、タイル張りの古ーい住宅が並んでいて、朽ち果てたような家にも洗濯物があったりしたのが印象に残っているのですが、あの通りはどこだったのでしょうー。
さて、この高台を離れ、トゥクトゥクは川を少し下ったところの一般庶民の地区へ行って駐車。
ガイドのレアンドロが私達に見せたかったのは、路地を入った所にある真新しいエスカレーターでした。
去年作られたばかりだとのこと。
人通りの少ない所で、私達がいた間、これを使う人は誰もいないのに、エスカレーターは勝手にずっと動いていました。
ここから見上げると、おばさんが洗濯物を干しているのが見えました。
このツアー中、洗濯物干しの場面を何度も目にしました。
ポルトガル人は洗濯熱心ーーというか、洗濯物を屋外に干すのに熱心です。
この頃日本で増えている、ベランダに洗濯物を干してはいけないマンションなど、ないのでしょうね。
そこからぐるっと回って、下部を工事中のドン・ルイス1世橋のたもとで写真を撮り、ちょっと上流のインファンテ橋を渡って、ガイア側へ。
そして、ドン・ルイス1世橋を真下に見下ろせる丘の上でツアーが終わりました。
この丘には、Mosteiro da Serra do Pilar という17世紀の修道院跡がありますが、見晴らしスポットとして知られているようで、観光客がたくさん。
ここからは、対岸のポルトの旧市街や、ドン・ルイス1世橋だけでなく、ガイアのポートワインの倉庫街も見渡せます。
ここで、レアンドロが1杯ずつポートワインを振舞ってくれました。
彼によると、ポートワインの会社は80社を超えるとのこと。
ポートワインの度数は19~22%で、通常、白は食前、赤は食後に飲むものなのだそうです。
白の中には、普通のワインのように、食事をしながら飲めるものもあるのだとか。
ここで私達が飲んだのは、Calem の赤いポートワインでした。
レアンドロのお好みは、Vasques de Carvalho というメーカーのだそうで、倉庫の在処を丘から指さして示してくれました。
ちょっと遠すぎて、分かりませんでしたけど。
ポルトっ子にはそれぞれ、ポートワインについて一家言あるのでしょうね。
以前、山形県の酒田市で、日本酒の知識があって好みがはっきりしている若いウエイトレスに出会ったのを思い出しました。
ところで、このレアンドロ君は、ポルトっ子ではありますが、お母さんはブラジルのリオデジャネイロ出身の人だそう。
でもブラジルには行ったことがないと言っていました。
ポルトガル人とブラジル人の関係について尋ねてみたら、「生粋のポルトガル人の中には、ブラジル人を見下す人もたまにはいますが、一般には、ブラジル人に対して良い感情を持っています」とのことでした。
夫は、頑張っている若者が大好きなので、チップをはずんで、彼と別れました。