【2021年12月】ポルトガルのリスボンには何度か訪れていますが、写真で時々目にするケーブルカーには、これまで実際にお目にかかったことがありませんでした。
それで、今回は是非、乗ってみたいと思っていたわけです。
過去に、市の中心を歩いていて行き当たったことがなかったので、多分、どこか外れにあるのだろうと思っていたのですが、泊っているエアビーアンドビーが面している坂Calcada do Combro を上っていて、ふと右を見ると、何と、そこがケーブルカーの終点でした。
その日の夕方、坂の下の始発駅から乗りました。
このケーブルカーは、Ascensor Da Bica という名前。
終点には何もありませんが、始発地点はちゃんと駅になっていて、アーチ型の入口があります。
上の階には人が住んでいるのでしょうか。
私達が駅に入ったら、ちょうど赤い車体に落書き満載の1台が上って行くところでした。
狭い構内の時刻表によると、午後5時台は10分おきに運行されることになっていましたが、その後、なかなか来なくて、入口に人がたまっていきました。
私達のほかは、中国人の女性2人、フランス人女性4人と、どう見ても、観光客用の路線になっているようです。
地元民のおばさんが一人だけ加わりましたが。
そしてお値段にびっくり。
一回乗るだけで、€3.80(500円ほど)もするのです。
これはもう、完全に観光アトラクションのお値段ですね。
もっとも地元民にはおそらく、割引のあるカードがあるのでしょう。
この駅の壁にもタイルが使われていて、古色蒼然とした趣があります。
下から線路を見上げると、線路上を徒歩で行き来している人々の姿がありました。
ようやく来たのは落書きのない黄色い車体。
そして乗ってしまうと、あっという間でした。
動いているから、ろくに写真も撮れなかったし。
まあ、これも体験です。
チリのバルパライソの市内にもいくつか、人々の足となっているケーブルカーがありました。
規模ではずっとあちらの方が大きいのですが、リスボンのは人々が歩き回れる線路をゆっくり上って行くところがミソですね。
なかなか、フォトジェニックですし。
ちなみに、この線のほかに市内に2つ、ケーブルカーが走っているそうです。
降りた後、すぐ近所にある小さいパステル・デ・ナタのお店で、ナタをリキュールにしたお酒を飲みました。
ベイリーズをちょっと渋くしたような味でけっこう、気に入りました。
1本買おうかと思ったのですが、私達の後に下品なオヤジ観光客数人が入ってきたので、飲んだらすぐに出てきました。