【2022年9月】クロアチアのドゥブロヴニク旧市街は散歩するのが楽しいところです。
街灯がたくさんある狭い路地や階段の両側に、石造りの古い建物が並ぶ景色はとてもフォトジェニックで飽きません。
この石の積み上げ方が英国やイタリアなどで見るのと異なっていて、うまく表現できませんが、一つ一つの石が正方形に近い形で独特です。
この日の午後は散歩しながら、午前に参加したウォーキングツアーで言及された教会を二つ覗いてみました。
最初は大聖堂。
かなりあっさりした外観です。
今ある姿は、1667年の大地震後に建設され、1713年に完成したものですが、それ以前にはイングランド王リチャード1世が建設に貢献した大聖堂がありました。
なぜ遠く離れたイングランド王が関わったかというと、12世紀に十字軍に参加したこの王様が遭難した際、ドゥブロヴニク沖のロクルム島で助けられたため、そのお礼にと寄付をしたからだそうです。
長いこと、それがこの教会の起源だと考えられてきましたが、1979年の地震で崩れたところから、もっと古いバジリカ跡が見つかり、オリジナルは7世紀のものであることが分かったという話でした。
教会内に地下を覗ける穴がありましたが、あんまりよく分かりませんでした。
それより、キリストが十字架を背負って歩いた道中を描いた現代の絵が、教会内のところどころに飾られていて、その画風がとても良い感じ。
どなたの作品か分かりませんでしたが。
二つ目の教会は、聖イグナティウス教会。
これは、ツアー中、下から見上げた堂々とした階段の上にあります。
1725年にできた教会で、イエズス会を築いた聖イグナティウスの生涯を描いたフレスコ画があります。
薄暗い教会でした。
その隣に、イエズス会の学校だったという大きな建物があります。
階段の下から眺めた時には、非常に立派な建物に見えたのですが、近寄ってみたら、ぼろぼろでした。
ところで、この階段は、ファンタジードラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」の場面に使われたそうです。
ドゥブロヴニクに観光客が多いのも、このドラマが一役買っているようでした。