8歳、世界一周の一人旅に出る

【2019年4月】「世界一周してくるから」--こんな置手紙をして、ロシア南部のアストラハンに住む8歳の少年が家を出た。真っ青になった母親が捜索願を出し、少年は数時間後に無事、保護されたが、ソーシャル・ネットワーク(SNS)を通じて少年の勇気が世界中の話題となっている。

世界一周に出かけるに際し、少年がそろえた持ち物は、百科事典、豚の貯金箱に貯めたお金、そしてバナナ1本。保護された時点で、少年はすでに、バスを三台乗り継いだ末、徒歩で未知の世界へ向かっていた。「疲れたので、そろそろ休みたいと思っていたところだ」と救助隊員に語ったという。

SNS上では、少年の大志を称える書き込みが相次いだ上、ある英語教室は1年間無料の英語講座を提供。少年は、ロシアの著名な冒険家、フョードル・コニュホフの名を取って、コニュホフ坊やと呼ばれている。ただ、書き込みの中には現実的なものもあり、「大きくなったら、世界一周はおろか、隣国への旅行も高すぎて行けないことがわかるだろう」「大人になると、世界一周が家から職場までの通勤に変わる」などの声もあったという。

原文はこちらです。