【2018年12月】スペインのテネリフェ島にあるテイデ山は標高3718メートルある火山で、この国で一番高い山です。
ユネスコの世界遺産にも指定されています。
私達のガイドブックは、この山を中心とした189・9平方キロのテイデ国立公園についての記述に何ページも割いており、ここがいかに重要か強調しています。
特にハイキング好きの人には、たまらない魅力があるようです。
この山、遠目に眺めて美しいので、私は結構、それで満足していたのですが、泊まっていたプエルト・デ・ラ・クルスから出発する少人数のツアーがあることが分かったので参加することにしました。
メンバーは、運転手兼ガイドとツアー客8人。
ガイドの名前を失念しましたが、自称、「先住民グアンチェの末裔」だそうです。
それは良かったのですが、いかんせん、彼の英語が拙く、わからないままのことが多くて残念。
明るく振る舞う人だったので、それで何とか皆と和やかにやってましたけれど。
それでも多少の情報は得られました。
例えば、テネリフェ島の北部には1000~2000の間に毎日、雲が漂うため、原始林が残っているという話。
確かに、幹がぐにゃっとした木の森が見られました。
これは北部のみで、島の南部にはないとのこと。
それから、テイデ山は酸素が希薄なので、世界中の自転車競技の選手がここに合宿に来て練習するのだそうです。
テイデ山に近づくにつれて、地球離れした景色に変わっていきました。
オリジナルの「猿の惑星」がここで撮影されたとガイドさんが言っていました。
そういえば、その昔、「スターウォーズ」が撮影されたというチュニジアの砂漠に行ったことがあるのですが、あそこの風景も地球離れしていました。
テイデ山にはロープウェイで登れます。
ガイドブックによると、この待ち時間が2時間に及ぶこともあるとか。
私達はラッキーで、それほど待たずに乗れました。
すでにロープウェイ乗り場から寒かったのですが、降りた3555メートル地点は極寒。
看板には1度と書いてありました。
寒いことは予想していたので、ある服を全部着こんでいたのですが、それでも寒くて、夫は震えが止まらず、機能がほぼ停止。
遠くにゴメラ島が見える景色は素晴らしく、行った甲斐はありましたが。
たまたま居合わせた日本人家族が「この先は登山許可が要るので、我々はここまで」と言っているのが聞こえました。
テイデ山は活火山。
付近に地震が起こる度に、大噴火を予想する声が上がるようです。
でも、テイデ国立公園内にはいくつもの噴火口があり、その中の一つが1909年に噴火したのが最後だそうです。