【2010年8月】スコットランドに数ある城跡の中でも、一番見栄えがするのが、このアイリーン・ドナン城ではないでしょうか。
スコットランドに住むSNS仲間も「みんなが好きな城」と表現していました。
人の名前のようなアイリーン・ドナンですが、訳すと「ドナン島」という意味だそうで、お城は三つの湾が出会うところにある島に建っています。
と言っても、橋ができていて、歩いて行けます。
ドナンというのは、紀元580年ごろにアイルランドから渡ってきたスコットランドに司教の名前で、島に教会を建て、この辺りにコミュニティーを形成していたらしいです。
お城ができたのは13世紀のことで、バイキングから守るための砦だったとのこと。
17~18世紀には、ジャコバイトの乱の拠点に。
ジャコバイトというと、はるかかなたの世界史の授業をぼんやりと思い出すわけですが、17世紀末の名誉革命に反対する人々のことです。
結局、衰退する運命のジャコバイトとともにあった城ですから、18世紀には見捨てられました。
すっかり荒れ果てた城跡を、1911年にジョン・マクレー・ギルストラップという軍人さんが買い取り、20年をかけて元の姿に再建したのが今あるアイリーン・ドナン城なのだそうです。
この人の名前の中にあるマクレーですが、これもクラン(氏族)の一つで、どうやら、16世紀辺りには、このお城の城主だったらしいです。
つまり、この人は祖先の城を買い戻した気分だったのでしょうね。
古色蒼然としたお城ですが、建て替えられて100年もたっていないと聞いて、ちょっと興ざめ。
でも、その形、立地ともに美しいことに変わりはなく、写真を山ほど撮りました。
ここには、スカイ島からの帰りにも立ち寄り、結局、3か所から眺めることになりました。
ちなみに、このお城は今も、マクレー一家が立ち上げたトラストが運営していて、結婚式のために貸し出したり、近所にホテルを作ったりと手広く事業を展開しているようです。
さて、この日のランチはフォート・ウィリアムという割と大きい町で、スコットランド名物のハギスを食べました(写真がないのが残念。この旅行では食べ物の写真を撮らなかったようです)。
ハギスというのは羊の内臓の料理。
そう聞くと、食指が動かないかもしれませんが、香辛料が効いていて私はけっこう、好きです。
スコッチウイスキーのおつまみに最適だと言われているそうです。