カルロスで探し求めていた景色に出会う

カルロスで探し求めていた景色に出会う

【2021年6月】スコットランドのエディンバラでの3度目の土曜日、ファイフ地方にある小さい町、カルロスへ行きました。

天気予報が悪かったので、日曜日にしようかと列車の乗り継ぎを調べたら、殆ど不可能だったので、土曜日に決行しました。

ダンファームリン駅
エディンバラから30分でダンファームリン

スコットランドに限らず、英国では日曜日に列車の本数がガクンと落ち、移動が難しくなります。

エディンバラのウェイヴァリ―駅でダンファームリンへの往復切符(1人£6.90≒1050円)を買い、乗客がまばらなグレンロセス行きの列車に乗り込みました。

先週末に続き、フォース湾を渡って、ファイフ地方に入ります。

ダンファームリン・タウンは7つ目の駅。

約30分でした。

ダンファームリンの仕立て屋
ダンファームリンのバスステーションへの坂道にあった古風な仕立て屋

そこから、ダンファームリンのバスステーションへ、携帯の地図を頼りに歩きます。

エディンバラに劣らず、坂の多い町で、ひたすら上りました。

バスステーションでは、時刻表が分かりやすかったため、予定より1本早いバスに乗れました。

ここからカルロスまで約40分、料金は1人片道£3.50でした。

バスの乗客は、9割がた、お年寄り。

途中、この上なくつまらなそうな高台の新興住宅街を通り、ようやくカルロスへ。

カルロス宮殿のカフェのアーモンド・クロワッサン
しっとりと美味しかったアーモンド・クロワッサン

ここまで何とか保っていた天気が、バス走行中に降り出し、降りた時には土砂降り。

一瞬ひるみましたが、傘を差してでも、写真をたくさん撮りたくなる素敵な町で、雨なのに心が躍りました。

このままでは濡れるばかりなので、とりあえず、カルロス宮殿に付属しているカフェへ。

早かったですが、ランチ代わりにアーモンド・クロワッサンを食べました。

カルロスのBessie Bar Steps
細長い石の階段を上る

全く期待していなかったのですが、これが美味。

チェーン店のに比べものにならないほど、しっとりしていて味わい深かったです。

幸い、カフェにいる間に雨が上がり、その後は傘を差すことなく歩き回れました。

まずは宮殿のチケット売り場に行ってみました。

このコロナ渦中、どこでもそうですが、ここも人数制限していて、午後4時の時間枠しか空いていないといいます。

それじゃ、遅すぎるので、がっかり。

ここで夫が「万が一、午後2時までにキャンセルが出たら知らせてください」と言って、電話番号を残しました。

後でこれが奏功します。

さっき入ったカフェのすぐ脇に、細長い階段があるのが目に留まったので、これを上りました。

Bessie Bar Steps という名前の階段です。

カルロスの景色
これが求めていた景色

そして上り切った所で、探し求めていた景色に出会いました。

そもそも、なぜ、この小さい町に来たかったかというと、この景色を描いた父の絵がロンドンの我が家にあるのです。

私は30年ぐらい前に、父の希望で、両親と共にここを訪れたことがあったのですが、この町の名前すら忘れてしまっていました。

今回、エディンバラに長逗留するに当たり、どこだったか、あれこれ調べた結果、このカルロスに行き当たったというわけ。

カルロスの家々の屋根
味わい深いカルロスの家々

今でこそ、カルロスは「アウトランダー」というドラマのロケ地になったということで、観光バスも来るらしいですが、30年前、父がなぜここを知っていたかは謎です。

父が描いたカルロスも、どんよりした空の下でしたので、まさにコレ。

ここに来られて、本当に良かったと思ったことでした。