【2022年4月】ブルガリアのバチコヴォ僧院からの帰り、参道に並んでいた食堂の一つで軽いランチを取りました。
ビストロ・アブデラという名前です。
いくつかあった食堂の中で、なぜこれにしたかというと、赤いテーブルクロスが手招きしているように感じられたからです。
ブルガリアの中では有名観光地であるバチコヴォ僧院なので、外国人観光客慣れしているかと思ったら、全くそんなことはなく、言葉がほとんど通じませんでした。
ここを訪れる観光客のほとんどは団体で、ツアーバスで来て去っていくため、このような参道沿いの食堂には寄らないのかもしれません。
メニューに多少、写真も載っていたので、それを頼りに勘で選びました。
私は「ケバプチ」。
きっとケバブのような物だろうと思ったのですが、出てきたのは、中東系の強めの香辛料が入ったソーセージでした。
この味は私にとってはギリギリの線。
考えてみたら、そもそも「アブデラ」というこの食堂の名前が、中東っぽいですよね。
夫は「タタルスコ・キュフテ」(『タタール風ハンバーグ』といった意味でしょうか)というのを注文したら、私のと同じ味のハンバーグの間にチーズが挟まったものが出てきました。
これにショプスカ・サラダと、パレンカという丸い揚げパンのような物、それに地元のビール2本で、全部で17レフ(1200円余り)でした。
ものすごく美味しかったわけではありませんでしたが、晴天の下、屋外の環境が面白かったし、内容も素朴で良いランチだったと思います。
けれど、その後が大変でした。
ここに着いた時から、帰りのバスについては不安が付きまとっていたのです。
この食堂の人に、プロヴディフへのバスの時間について尋ねたところ、分かったのは「1時間に1本」ということだけ。
時刻表はありませんでしたが、バス停らしいポイントはあったので、そこでじっと待つこと1時間強。
その間に物乞いの若者が寄ってきたし、カンカン照りだったので夫は日焼けで真っ赤になるし、不愉快な時間でした。
2時45分ごろから待ち始め、丸1時間が過ぎ、代替案をあれこれ考え始めたところに、幻のようなバスが現れました。
来る時にはミニバスでしたが、今回はちゃんとした大型のバスで、行先はソフィア。
ほとんど満席でしたが、辛うじて夫と私の座席は確保できました。
終わり良ければ総て良し。
私達は予定通り、バスで帰れてほっとしたわけですが、個人でバチコヴォ僧院に行く人は覚悟した方が良いようです。