【2017年11月】イタリア中部のアブルッツォ州にある海辺の町、ペスカーラでは、B&BのMaison Fleurie に泊まりました。
英国でB&Bというと、一般家庭に毛が生えた程度の家屋で、持ち主がそこに一緒に住んでいるような、いわゆる民宿ですが、イタリアでは、スタッフが常にそこにいない宿をB&Bと呼んでいるようです。
着いた時には指定された電話番号に電話し、まず、ドアの開け方を教わります。
玄関脇の箱の中のダイヤルを合わせると、箱がぱかっと開き、中にカードが入っていました。
これがカギです。
これで外のドアも内側のドアも開きました。
中に入っても誰もいないので、勝手に指定された自分の部屋へ。
部屋は小ぎれいですが小さ目で、狭い空間を最大限に使う工夫がなされていました。
20世紀初頭の建物の中に入っていて、B&Bになっているのは1フロアだけ。
5部屋あるようです。
建物内の他の階は普通の住宅のようで、通りに面した一階にはちょっとおしゃれなセレクトショップが入っていました。
翌朝、朝食時にスタッフのおばさんと初顔合わせ。
4泊したのですが、会ったスタッフは結局、この人だけでした。
何日目かに聞いた話ですが、ここから30キロほど離れたマノッペッロという町にある教会に、聖ヴェロニカのヴェール(キリストの顔が浮かび上がったヴェール)があるそうで、彼女は、それを見に来た豪州人のカップルと一緒にそこを訪れたことがあるそうです。
すると、信者でなかったカップルの女性の方が、そのヴェールを見て、ぽろぽろと涙をこぼしたという話でした。
今回はマノッペッロへ行くチャンスはありませんでしたが、そのうち行って見てみたいものです。
初日の晩は、友達に美味しいシーフードレストランに連れて行ってもらいました。
海辺にある店で、名前は、Alcyoneです。
店のサイトによると、米国のマイアミに家を持っている事業家が2016年に、米国のビーチクラブのイメージを念頭に開いた店なのだそうです。
友達の行きつけらしく、スタッフの人達と親しくあいさつを交わしていました。
前菜に食べたのはシーフードサラダ。
冷たいサラダの上に茹でたエビやイカやシャコなどが乗っている上、さらにリンゴやザクロが添えられていました。
とても良い組み合わせでした。
プリモ(パスタ類)は二皿取って、四人で分けました。
一つは野菜のチーメ・ディ・ラーパのソースに、エビやイカが入ったカヴァテッリという短いパスタ。
もう一皿は、アサリやエビが乗ったマルタリアーティ・インテグラ―リというパスタでした。
そして、メインにはスズキにアーティチョークとポテトチップスが添えられた料理を食べました。
夫は好物のアンコウ、友達はカレイ。
どれも工夫されていながら、気取りすぎてなくて、素材の良さを引き立てるお料理でした。
そうそう、デザートのミルフィーユもさくさくしていて絶品でした。