この遺跡は古代チャンパ王国の聖域だったところで、当時はお坊さんと王と貴族の一部しか入ることができませんでした。
そういう説明を日本語でパワフルにしてくれたガイドのハイさんは「でも皆様はもっと偉いんですよ。
お客様は神様ですから」。
チャンパ王国が滅びた後、ほったらかしにされていたミーソンですが、19世紀にフランス人が発見して調査を開始したとのこと。
その当時、れんが造りの建物が70ほどあったそうです。
ところがその後のベトナム戦争で、敵がここに潜んでいると思い込み、米軍が盲滅法に空爆したため、現在では20ほどしか残っていないそうです。
敷地内には空爆のため穴の開いた地面があり、博物館の中には爆弾が残されていました。
ハイさんは「アメリカ人は身体は大きくて立派だけど、心は弱いね」と言っていました。
戦争が終わって40年、ベトナムの人々には、まだまだ身近な悲劇であるようでした。