【2018年4月】沖縄県の宮古島の平良町でお店を巡ったときに目に付いたのが、まもる君グッズです。
まもる君とは、宮古島のあちこちに立っている警察官の格好をした人形のことです。
1996年に島の交通安全協会が5基造ったのが始まりで、今は19基あるそうです。
全員が兄弟で、顔つきが微妙に異なり、それぞれに名前も付いているらしいですが、基本、みなさん「まもる君」と呼ばれているようです。
一人妹もいて、名前は「まる子」ちゃん。
まる子ちゃんの実物はとうとう見られなかったのですが、私達はまる子ちゃんのお菓子を買いました。
それほど交通量が多い島でもないし、タクシーもゆっくり走っていたし、事故などめったになさそうなのに、何を思って交通安全協会の方々がこの人形を作り始めたのか・・・。
今では観光名所(?)の一つになっているので、結果的には成功した企画だと言えますね。
さて、それから予約してあった居酒屋「ぽうちゃたつや」へ。
細い路地にあります。
ここは宮古島に何度か来ている友達が推薦してくれた店です。
予約が必須とのことでしたので電話した際に、「チャンプルーなど典型的な沖縄料理はありませんよ」と言われました。
最初から何かこだわりを感じました。
入ってみたら、10人ぐらいのカウンター席と残りはお座敷のテーブルが8つぐらい。
私達はカウンター席を予約してあり、「大将」と呼ばれる板前さんの手際の良い仕事っぷりを目の当たりにできました。
料理は彼が一人でこなし、奥さんともう一人の女性が給仕を担当。
私達はぜんまいの突き出し、5種のお刺身、口の中でとろけた豚の角煮、牛肉と野菜、焼き鳥などなどを日本酒と一緒に食べました。
夫は最後に伊良部島の家族が四人で作っているという泡盛も飲んでいました。
どれも、いわゆる到達している味で、本当に美味しかったです。
奥さんは神奈川県の出身で、初めて来た沖縄が宮古島で、すっかり気に入ったそうです。
来て三日後に大将と知り合い、それから5ヵ月後に結婚してしまったというお話。
「親は最初、泣きましたけどね。今は親もこっちに移って来ました」と話していました。
いきなり入ってきたお客には「一週間先まで予約でいっぱいです」と断っていましたが、これは場所の問題ではなく、一人で料理している大将の都合によるもののようでした。
大満足したので、だめもとで「明日も予約でいっぱいなんですよねえ」と言ってみたら、奥さんが何か表をチェックして「7時なら大丈夫ですよ」と言ってくれたので、翌日にもここに行きました。
一日目にお肉を中心に食べたので、翌日は魚三昧。
マグロが美味しい季節だそうで、中トロの刺身など、これまたとろける美味しさでした。
二日目は、大将ともおしゃべりが弾み、マグロが産卵のために、この近海に来ていること、200キロぐらいのサイズで、北方から泳いでくるため身がしまって脂が乗りすぎず、ちょうど良い按配であることなどを教わりました。
また、日本の開国につながった黒船のペリーは、「横須賀に行く前に沖縄に来ていて、泡盛と豆腐ようをいたく気に入り、酔っ払って帰っちゃた」のだとか。
店内に『写真撮影はお断り』という張り紙があったので、ずっと遠慮していたのですが、二日目に尋ねてみたら、「いいですよ」と言われたので、数枚撮りました。
本当は料理全部、撮りたかったなあ。
私達が翌日、宮古島を離れると言うと、記念に、と言って黒糖とお店のお猪口をくれました。
ちなみに、店名の「ぽうちゃたつや」の「ぽうちゃ」はお祝い事の料理当番の意味だと割り箸の袋に書いてありました。
「島々は海で隔てられているのではなく、海でつながっていると考えている」という大将のたつやさんの言葉が印象に残っています。