【2022年12月】スペインのエストレマドゥーラ州の旅、カセレスに滞在していたのですが、少し南のサフラにも行きたいと考えていました。
地図で見ると、それほどの距離でもないので、日帰り旅行ができるかと思っていたのですが、調べてみると、バスの便が悪く、一泊しないと無理だと判明。
夏のシチリアに続き、今回も宿泊代を一泊分ふいにして、サフラに泊まることにしました。
レンタカーするなら話は違いますが、公共の交通機関で田舎を旅しようとすると、時間もお金もかかるのです。
というわけで、大荷物はカセレスのホテルに置いたまま、一泊旅行分の必需品だけリュックに詰めて出かけました。
まずはタクシーを呼んでもらってバスステーションへ。
なんでまた、こんな外れにバスステーションを作るのかと呆れるほど、遠かったです。
着いたバスステーションは整然としていて、分かりやすい掲示板があって、13番乗り場で待ちました。
サフラへの途中、観光名所であるメリダを経由するので、一旦、そちらに寄ることにしました。
買った切符の座席番号は31、32番で、一番後ろでした。
ところが、その後、50番の座席指定券を持った人が乗ってきてひと悶着。
そんな席は存在しないので、結局、皆、勝手に座って、ということになりました。
何年か前、イタリアの列車で似たようなことがあったのを思い出します。
カセレスからメリダまでは、約50分。
スムーズに着いたメリダのバスステーションは、グアディアナ川の近くにあったので、まずは川にかかるローマ橋を見に行くことにしました。
メリダはローマ時代のルシタニアという属州の首都だったところで、そのため、ローマ時代の遺跡が目白押しなのです。
昔は川幅がもっと広かったのか、ローマ橋は陸の中に続いていました。
ガイドブックによると、橋の長さは792メートルあり、ローマ人が築いた橋としては5本の指に入る長さだそうで、アーチの数は60。
建設されたのは紀元前25年だそうです。
今も歩行者用に使われている橋で、地元民もたくさん歩いていました。
川はとても静かで、20世紀にできた白い橋、ルシタニア橋などのリフレクションがとてもきれい。
水鳥もたくさん見られました。
渡り終わったところには、ローマの起源と言われるロムルスとレムスと、その育ての親の狼の像がありました。