【2020年1月】今回の一時帰国中、初めて東京の赤坂にある迎賓館、赤坂離宮を訪れました。
新天皇のパレードで使われたオープンカーが飾ってあると友達が誘ってくれたのです。
ただ、年明け早々だったので、迎賓館の中には入れないとのこと。
それでも、どんなところか興味が湧いたので見てみることにしました。
四谷で待ち合せて歩いて行ったのですが、正面のフェンスの前にずらーっと人が並んでいたので仰天。
全く予期していませんでした。
最後尾に付いた時、係の人が「1時間以上の待ち時間でーす!」と叫んでいましたが、それにひるむことなく並びました。
おのずと、まずは正面の門を見上げることになります。
正門は国宝です。
後でもらった立派な小冊子によると、ベルサイユなどフランスの宮殿の門に倣ったものだそうですが、ベルサイユには長らく行っていないせいか、私はロシアのサンクトペテルブルク郊外にあるエカテリーナ宮殿を思い出しました。
160メートルあるという外柵に沿って少しずつ前進。
西門からやっと入れたと思ったら、今度はセキュリティーチェックのための行列が待っていました。
それを超えて、やっと自由の身になるまで、言われた通り、ほぼ一時間でした。
前庭にはさらに、長い列ができていましたが、これはオープンカーを正面から見たい人達の列。
これには加わらず、私達は車を後ろから眺めました。
私達はパレードそのものを見ていないので、もっと古色蒼然とした装飾のある車を想像していたのでしたが、普通の黒塗りの車で、タイヤに鳳凰が施されていたのが印象的。
車のメーカーの名前は付いていませんでした。
何年か前、キプロスで、マカリオスの車を見たのを思い出しました。
迎賓館の建物は欧州でよく見る宮殿のようですが、それほど大きくはありません。
小冊子によると、1909年に東宮御所として誕生した日本で唯一のネオ・バロック様式の西洋宮殿なのだそうです。
第二次大戦後に国に移管され、1974年に迎賓館になったのだとのこと。
洋館なのですが、屋根の上に鎧を付けた侍の姿があるところがニッポン。
小冊子の写真を見ると、建物内部にもいろいろと和洋折衷のデザインがなされているようです。
建物をぐるっと回って主庭へ。
ここには国宝になっている噴水があります。
てっぺんにいるのはシャチ、周りにはカメとグリフォン(鷲とライオンが混合したギリシャ神話上の動物)。
「都心にありながら、ビルひとつない空の下・・・」と小冊子にありますが、これは、ぐるっと噴水を周って迎賓館の建物を眺めた時のこと。
後ろを見ると、どうしても周囲のビルが目に入ります。
脇の花壇には、ゴルバチョフやレーガンなど、ここを訪れた往年の世界の要人が植えた木というのがありました。
そして出る時には正門の脇から。
入るのに並んだ時間の半分ぐらいで出てきた感じです。
通常は、本館の豪華な内部も公開しているとのことなので、そのうち見に行こうかな。
海外の宮殿はいろいろ見ているのに、日本の宮殿を見ていないのはアンフェアですものね。