【2020年9月】イタリアのサルディニア島北西部の突先にあるアジナーラ島のツアーの続きです。
アジナーラ島は、自然保護区になっています。
牢獄見学の後は、自然についての説明がありました。
トレニーノ(列車型の観光バス)で移動中、一見、山火事の後のように見えた坊主頭のような雑木は、葉が付かない珍しい植物で、毒があるため動物に食べられることなく増えているという話。
道端に停まって、草花の説明がありました。
可愛い肉厚の植物があったのですが、これには毒があるとのこと。
喉に良い薬草もあり、触ってにおいを嗅いだら、なかなか良い香りがしました。
それから、イガイガの草は「義母のクッション」という名なのですって。
島に住む野生の動物で、一番有名なのは白いロバ。
これはアルビーノ(白子)のロバで、島の限られた環境で交配が進んだために生息しているけれど、基本、弱い動物で、目はほとんど見えず、皮膚も弱いのだそうです。
これとは別に、ふつうの灰色のロバもいます。
アジナーラという島の名前は、アジーノ(イタリア語でロバ)から来ているとも言われ、いわばロバの島です。
その他、ヤギやイノシシも住んでいます。
道中、ロバ、ヤギ、イノシシは見ることができました。
特有なのは、爪がどんどん伸びるヤギ(名前は失念)。
このため、常に岩場を上り下りして爪を磨いているのだそうです。
一目見たかったのですが、とてもシャイで、私達が通るような通りに出てくることは殆どないという話でした。
次に停まったのは、Cala Reale (王家の入江)。
19世紀には、囚人だけでなく、国王もここに来て滞在していたために、この名が付いています。
ここで噂の白いヤギを見ました。
本当に目がよく見えていない様子で、なんだか、とても可哀そう。
弱肉強食のふつうの世界では、とっくに淘汰されていたと思われる弱い生き物でした。
この島に渡ってきた時の船が、この入江に移動して停泊していて、この中でランチとなりました。
名前がチェックされ、決められた座席へ。
食べたのは、とてもシンプルなマカロニ。
シンプルなのですが、このシーフード・ソースが美味しくて、夫はお代わりをしていました。
これもツアー料金に含まれています。
食後は、Cala d’Oliva という島で唯一の村の背後にある丘へ。
ここにある開放的な牢獄跡を見学しました。
広々とした中庭を囲んで個室がある形で、何となく、南米、特にコロンビアのヴィジャデレイバの町を思い出しました。
ちょっとした博物館があり、当時使っていた道具や、ここの歴史などが展示されていました。
ここの囚人たちは農業に従事していたそうです。
医務室や床屋も。
ツアーの出だしには曇りがちだった空も、ここではすっかり晴れ渡り、そのせいか、明るい牢獄というイメージです。
小さい土産物店もあり、地元の工芸家の作品を置いていたほか、この牢屋の看守を退職して彫刻家になった人の作品というのもありました。
小高い丘からの景色も素敵でした。