ワインを求めてピエモンテへ

ワインを求めてピエモンテへ

【2017年9月】イタリアピエモンテ州は、なだらかな丘が連なる風光明媚なワインの産地です。

何年か前にも、ワインを買いにミラノから日帰り旅行をしたのでしたが、今回もまた、出かけました。

前回は、行き当たりばったりで開いていたカンティーナ(ワイナリー)に入ったのですが、今回は事前に予習をしました。

地元出身の人々に、以前にも行ったことのあるニッツァ・モンフェッラートのカンティーナを中心に、いくつか推薦してもらったのです。

ところが、推薦されたカンティーナの一つ、ベルサーノに行ったところ、我々が住む英国への配達はしないとのこと。

対応してくれた女性は「カネッリの町にあるコッポだったら、きっと英国にも送っていると思います」とライバル会社を紹介してくれました。

彼女が言うにはニッツァ・モンフェッラートのあるアスティ県はバルベーラ種のワインの産地で、もう少し南のクーネオ県のバローロ・ワインほど知名度がないため、地域が協力して知名度を向上させる努力をしているとのことでした。

というわけで、そのコッポへ行って、いくつか利き酒をさせてもらいました。

コッポはかなり大掛かりで、店構えが立派なワイナリー。

この上なく顔立ちがはっきりした若者が対応してくれたのですが、彼が言うには、カンティーナ内の見学はクリスマスまで予約でいっぱいだとのこと。

年間40万本を生産しており、バルベーラ三種、スパークリング・ワイン三種、それにバローロも作っていると言っていました。

バローロについては地域が異なりますが、規制ができる前から作っていたので、今も生産を許されているという話でした。

ちょっと試飲しただけでは、本当に自分の好みかどうか判断しにくいと最近、強く思うのですが、それでも勢いで1ダース半も注文しました。

問題なくロンドンに送ってくれました。

ブレグジットが完了して、関税がかかるようになると、こう簡単にはワインの産地から英国の自宅に送ってもらうこともできなくなるのだろうなあ・・。

その後、ニッツァ・モンフェッラートに戻り、予約してあったレストラン” La Signora in Rosso (赤い服の女)”へ

ワイン店や食物博物館が入った建物の地下にあります。

それでワインセラーのような雰囲気。

私も夫も前菜は、ファッソーナ・ビーフ(この地方の牛肉で、コレステロールが少ないといわれる)のヴィテッロトンナート。

やっぱり郷土料理なので、一段と美味しかったです。

私はメインに豚肉。

イチジクの甘いソースがポークによく合っていて美味なり。

夫の牛肉の料理も美味しかったです。

給仕をしてくれた人がオーナーだったのか、ソムリエだったのか、よくワインを理解している風の人で、私たちが行ったコッポについては「知名度の高さがワインの価格に付加されている。もっと安くて、同様においしいワインがたくさんありますよ」とシンプルに”Barbera d’Asti(アスティのバルベーラ)”と書かれたワインを薦めてくれました。

きっとアスティ県だけでも山ほどカンティーナがあって、地元の人はそれぞれ、言いたいことがあるのでしょう。

本当に満足のいく食事だったのですが、全部で€65(約8600円)と破格でした。