【2022年8月】イタリアのシチリア島にある歴史的な町、シラクサの旧市街、オルティージャ島を散策しました。
ガイドブックによると、ドゥオーモとその広場が観光の目玉のようだったので、そこを目指します。
薄い肌色のドゥオーモでした。
紀元前5世紀のギリシャ神殿跡に建てられたもので、今もその円柱が一部残っているそうです。
シチリアは1693年に大地震に見舞われたので、今ある建物の大部分はその後のもの。
中に入ってみたのですが、これから結婚式が始まるとのことで、ちらっとしか見られませんでした。
後で聞いた話ですが、新型コロナのせいで先送りになった結婚式が今、目白押しで、このドゥオーモだけでなく、あちらこちらでひっきりなしに結婚式が挙げられているのだそうです。
でも、ガイドブックが特筆している洗礼盤は見ることができました。
古代ギリシャの壺が使われており、周りを囲んでいるブロンズのライオンは、13世紀のものだと書いてあります。
ドゥオーモがある広場には、由緒ある建物がたくさんあるようでしたが、どれがどれだか、よくわからなかったので、海を目指して西方向に歩きました。
海に出て、ちょっと南に行ったところにある池が、アレトゥーサの泉です。
アレトゥーサはギリシャ神話に出てくる妖精で、川の神アルペイオスに言い寄られ、彼から逃れるために泉になったという謂れがあるそうです。
この物語は、シラクサではとても重要な部分を占めているようで、その後も何度か耳にしました。
この泉に生えている見慣れない植物は、パピルスだそうです。
北アフリカ以外でパピルスが生えているのは、シチリアのこの辺りだけだという話でした。
泉から離れて海を見渡すと、どうも雲行きが怪しくなっています。
暗い雲が迫ってきていて、海の色が鋼色に。
そして、ついに稲妻が。
この時点では、まだ「対岸の火事」だったので、写真を撮って楽しんでいたのですが、オルティージャ島の突先にあるお城を目指して歩いていたら、ぽつぽつと降り出しました。
どこかで雨宿りしなくちゃ。
屋内のテーブルが空いているカフェを求めて路地を歩いた末、一軒にたどり着きました。
着いたとたんに、土砂降りに。
ぎりぎりセーフでした。
入った店は、お決まりのジェラートやカンノーロを含めた軽食屋さんで、スプリッツを飲んで一休みしましたが、雨がなかなか止まないので、まだ少し降る中、帰途につきました。
雨に濡れるのも楽しい夏休みです。