【2019年11月】スペインのサラゴサに着いて一休みした後、町へ繰り出しました。
目的地はエル・トゥーボと呼ばれる地区です。
ここは狭い入り組んだ路地にタパス屋が山ほどあるので有名な場所。
正確には、Plaza Espana, Alfonso I street, Don Jaime I street, Mendez Nunez street に囲まれたエリアで、サラゴサの中でも、最も古い地区の一つなのだそうです。
正直なところ、私達にはタパス・バーしか目に入りませんでしたが、ローマ時代や中世の歴史を示す痕跡がいくつもあるのだとか。
トゥーボとは、管のことで、管が絡まっているかのような細い路地でできているから、この名が付いたとのこと。
1930年代に命名されたようです。
一時は、この地区を一掃して再開発する案も浮上しましたが、幸い、却下されました。
また、20世紀の終わりには、かなり落ちぶれたらしいですが、その後、建物の修復などを重ねて、今ある姿に回復したとのこと。
現在では「タパスを食べるならここ」との揺るぎない定評を獲得しています。
単に、ざっくりタパスというだけでなく、キノコのタパスならここ、アサリのタパスならあそこ、といった具合に、それぞれの店に得意料理があるのだそうです。
私達がこの地区に差し掛かったのは、午後7時半ごろ。
食事の時間として良いと思って行ったのでしたが、ここはスペイン。
多くの店が8時から開く様子で、まだ閑散としていました。
それでいったん、その場を離れ、メインストリートであるAlfonso I 通りを歩いてみました。
とにかく大勢の人が歩いています。
中年以上の人々は皆さん小柄で、きちっとした服装をしているのが目に付きました。
この通り沿いには、チェーン店とみられる雑貨屋とか、スペイン特有のかわいらしい手作り風の子供服屋、見た目が美しいお菓子屋などが並んでいます。
突き当りがこの町で最も有名なPlaza del Pilarという大きな広場です。
最大の見どころである教会、Basilica de Nuestra Senora del Pilar もここにあります。
その巨大さに圧倒されました。
中の見学は次の日に回し、広場をぐるっと散歩した後、エル・トゥーボに戻りました。
さきほどとは大違いで、通りが人で埋まっていて、活気があります。
タパスは大好きなのですが、殆どが、立ち食いの店。
落ち着きたい私達は、その中で座れる店を探して入りました。
El Balcon del Tubo という店です。
カウンターにアーティチョークが並んでいたので、夫がどう料理するのか英語で尋ねたのですが、イマイチ、通じませんでした。
エル・トゥーボにはツーリストも多そうですが、あまり英語は通じなかったです。
で、そのアーティチョークですが、ハムのみじん切りと一緒に炒めた料理で、かなりしょっぱかったです。
ハモンとグラスワインも頼んで、全部で€20ほどと格安でした。
私達はそれで満足してホテルに戻ったのですが、辺りは「夜はこれから」といった雰囲気でした。