【1996年9月】中国の新疆ウイグル自治区の首都、ウルムチでの最終日は市場に戻って、羊肉の肉まんを食べたり、肉団子や餃子が入った大盛りスープを飲んだり。
地元の人がやっていることをしようとすると、地元の人の感じもいいものです。
二日前に頼んでいたブラウスもちゃんとできていました。
町なかでは、スパンコールの付いたワンピースを着て石炭運びをしている人がいる一方で、けっこう暖かそうなショールを頭からすっぽり被っている人も見かけました。
ショールの隙間から前が見えているのでしょうかねー。
午後はカシュガルへ移動です。
空港バス(8元:当時、1元=約13円)で空港へ。
チェックインカウンターが開くと、また人々が我先にと力いっぱい押し合っていました。
座席の決まった飛行機に乗るのに、これは全く不必要な行動で、習慣としか考えられません。
飛行機からの景色は素晴らしかったです。
険しい雪山が、雲の上に顔を見せています。
カシュガルに近づくと、平坦な土地と山脈の境に湖が見え、これまた息を呑む景色でした。
航空会社は新疆航空という名前でしたが(後に中国南方航空が吸収)、機体には、アエロ・ボルガと書いてあり、西洋人の顔つきの人々が働いていました。
乗客は、ウルムチでテレビなどの大型家財を買って帰る地元の人が多かったようです。
カシュガルの空港から市内へも空港バスで(4元)。
市内では、ウルムチから電話して空き室があることが分かっていた人民飯店の190元の部屋に落ち着きました。
けれど、哈密で泊まったホテル程度の汚さでガッカリしたので、とりあえず、一泊だけにすることにしました。
翌朝、7時に目覚ましをかけて起きると、外からアザーンが聞こえてきました。
中国でアザーンを聞いたのは、これが初めてです。
一方で、向いの会社の敷地では、きっちり並んだ社員がラジオ体操のような運動をしているのも見えました。
こちらはきっと、漢民族の人達の会社でしょう。
朝のアザーンの出どころだったかどうかは定かでありませんが、この日はさっそく、中国で最大と言われるエイティガール・モスクへ行ってみました。
とても良い感じのミフラブ・カーペット(イスラム教の象徴の窪んだアーチであるミフラブを描いた絨毯)が敷き詰められていて、そこで若い男たちが大判のコーランを声を出して読んでいました。
写真を撮るのは失礼だよな、と思いながら、遠目に見ていたら、中の一人が私を手招きして、写真を撮れ、というので撮りました。
何だかとても気さくな人々で、気分が楽しくなりました。
ただ、モスクの敷地に入る時には誰もいなかったチケットボックスに、帰りには人がいて、結局、入場料の3元と写真撮影代の5元を支払いました。
モスク見学の後は、評判のバザールへ向かいました。