
【2025年12月】モロッコのマラケシュでのウォーキングツアー、バヒア宮殿を出た後、しばらくはスークの雑踏の中を歩きました。
ガイドのユスフによると、かつては金物街、皮革街などとハッキリ分かれていましたが、ツーリスト向けに売れる物が優先されたため、今は混ざってしまっているのだそうです。

そして、たいていの商品はほかで作って持ってきて売っているとのこと。
今も店先で作業している人もいるにはいますが。
安物の輸入品もかなり混ざっているので、買い物には注意が必要だと言っていました。
これだけ店が並んで共倒れしないのはなぜかというと、店で働く人は他の仕事も持っていることが多いからだそうです。
例えば、公務員が定刻で仕事を終えた後、家族がやっている店に来て、店番をしている、というような事が多々あるという話でした。

こうした人々は伝統的に、マラケシュの外の田舎に大きな家があり、一族が皆一緒に住んでいるものなのだそうです。
子供が増えるたびに建て増すので、家が大きくなるという言い方をしていました。
かつては子だくさんだったようですが、最近は近代化が進んで、子供の数は減っているそうです。
お土産品の中にHabibiと刺繍がしてある物をよく見かけたので、ユスフに何か尋ねたところ、妻が愛情をもって夫を呼ぶ時に使う言葉だそうです。
小説の中でもよく見かけた言葉だったので、納得できました。

英国で言うdarling とか、イタリアで言うamore みたいなものでしょうか。
夫が妻を呼ぶ時には、Habibti だそうですが、そういう刺繍は見かけませんでした。
ちなみにこれは、アラビア語。
ユスフが言うには、湾岸などの中東のアラビア語と、モロッコのアラビア語はだいぶ異なっているそうです。
それで、中東からの観光客とは英語で話すと言っていました。
そういう彼も、運転手のユスフも、フェズで会ったガイドも、皆、ベルベル人。

アラビア語も話しますが、母国語はベルベル語。
そして、ベルベル語の文字はまるで記号のようで、可愛らしいのです。
33文字あるそうですが、学校教育に正式に導入されたのは、2021年とかなり最近のことだそうです。
このガイドのユスフと、フェズのガイドのハッサンは読めると言っていましたが、運転手のユスフと、タンジェのガイドは読めないと言っていました。
学の有無の差でしょうかね。
スークを歩いていた際、店員たちがお昼を食べる一角というのがありました。

タジン鍋がたくさん、チャコールの火にかかっていました。
きっとこういう所のが一番、美味しいのだろうなあ、と思った次第。
ハマムの隣には必ずパン屋、という話もありました。
お互い、熱を共有していたのだそうです。