
【2025年10月】フランスのリヨンには壁絵がたくさんあります。
それを見て回るのも一興。

私たちはランチの後、まだ帰りの列車までに時間があったので、少しだけ探し求めて歩いてみました。
これまでも、あちらこちらで壁絵見学はしてきました。
例えば、スペインのサラマンカやブエノスアイレス、それからスコットランドのグラスゴーでも秀逸の壁絵を見ました。
けれど、リヨンのこれは、少々雰囲気が変わっています。
何というか、歴史があるというか、由緒正しいというかーー。

それは描かれている題材なのですね。
画家が自分の創造性を前面に押し出して、鮮やかに大きな絵を描く、というのではなく、町の暮らしの延長線上のだまし絵が多いのです。
AIに尋ねてみたところ、リヨンの壁絵は、絹織物の産地で職人の町だった記憶と、都市再生、芸術政策が結びついたものなのだそうです。
特に人気が高いのは、Frasque des Lyonnais という絵。
古い建物に窓やベランダを描いただまし絵で、そこに登場する人物は、リヨンに関わりのある歴史上の人物だとのこと。

どれが誰だかわかりませんでしたけど、ジャン・ジャック・ルソーとか、サン・テグジュベリもいるそうです。
壁絵が描かれたのは、1990年代で、シテ・クレアシオンという壁絵専門の画家集団が手掛けたのですって。
そのお向かい辺りにも、なかなか良く描けただまし絵があって見甲斐がありました。
さて、リヨン見学もこれでおしまいです。
ホテルで荷物を受け取って地下鉄駅Ampere Victor Hugoへ。

ところが、地下鉄に乗り込んだのは良かったのですが、ちっとも動きだしません。
何かアナウンスがあり、人々が「はぁ~」とため息をついて次々と下りていきました。
1人を捕まえて聞いてみたら、何かの問題で、一時間は動かないとのことでした。
近くにタクシー乗り場は見当たらないので、鉄道駅でもある隣の駅、Perruche駅へ歩き、タクシー乗り場を探しました。
こういうピンチには夫の方が強くて、率先して人に聞いたり、タクシーに電話したり。

私は食後の眠気が襲っている最中で、かなり自暴自棄の気分だったのですが。
呼んでやっと来たタクシーに乗って、€25でPart-Dieu駅へ。
問題なく、帰りのフレッチャロッサに間に合いました。