【2014年3月】スペインのトレドの南西部は旧ユダヤ人街です。
その昔はここに11のシナゴーグがあったそうですが、今は二軒だけ残っているようです。
そのうちの1355年に建てられたというトランシト・シナゴーグというのに入ってみました。
真ん中の部屋はがらんとした長方形ですが、壁や天井の装飾はお見事。
女性用のスペースであったという二階には、スペインにいたセファルディ系ユダヤ人の民族衣装などの展示物があります。
また、庭にはヘブライ語で書かれた墓石もありました。
スペインのユダヤ人は、キリスト教国がイスラム王朝からスペインを奪回する運動、レコンキスタが1492年に終了したときに、イスラム教徒と一緒に、改宗するか、スペインから出て行くかを迫られたそうで、ほとんどが出て行ったらしいです。
そんな昔の話にも拘らず、今でもこの一帯が今も「旧ユダヤ人街」と呼ばれているところがスゴイなと思いました。
ところで、現在スペインは、追放したユダヤ人に戻ってくるよう、呼びかけているのだそうです。
15世紀末に追放したときには、ユダヤ人から金銭を巻き上げたそうですが、今回呼び戻すのもまた、ユダヤ人のお金が目当てではないかと言われているようです。