村上の鮭

村上の鮭

【2018年9月】新潟県の村上市は人口が6万人程度の小さ目の町ですが、有名な物がいろいろあります。

その一つが

私達は、「きっかわ」というお店に行ってみました。

お店の人が、「どうぞ奥も見て行ってください」と言うので、奥の方へ入って行って、びっくり。

何と、膨大な数の鮭がぶら下がっていたのです。

こんな光景は初めて見ました。

魚ですから、やはり生臭いようなにおいがしましたが、写真を山ほど撮りました。

ここでもらった冊子によると、吊るされている鮭の数は、1000尾を超えるとのこと。

村上は平安時代に、京都政府に鮭を税金として納めていたという記録が残っているというほど昔からの産業なのだそうです。

このぶら下がっている鮭は、「鮭の塩引き」と呼ばれるもので、冊子を引用すると「一尾一尾に丹精込めて粗塩を引き、4,5日漬け、北西の冷たい風に当て、3,4週間ほどじっくり干します」とのこと。

私達が見たのは、この干されている段階なのでしょう。

さらに、この冷たい風のおかげで、鮭がアミノ酸発酵により熟成することで、独特の旨味が生まれる、と書いてあります。

この「きっかわ」という店は、1626年に造り酒屋として商売を始め、第二次大戦後に廃れかけていた鮭産業を復活させるために、鮭の塩引きを始めたのだそうです。

私達が入ったこの店の建物そのものも、築140年の年代物だそうです。

ここが老舗であるのは確かですが、その後、村上の町なかでも、吊るされた鮭を見かけました。

「きっかわ」を出た後に入ってみた、国の重要文化財に指定された若林家住宅にも鮭がぶら下がっていて、1万円というタグが付いていました。

この若林さんは、二百数十年前から明治になるまで、村上藩士だった人だそうで、この家自体が建てられたのは、1800年頃とみられているとのこと。

東日本に残っている数少ない中級武家屋敷の典型なのだそうです。

私達はそのほか、おしゃぎり会館」と「村上歴史文化館」も見学しました。

おしゃぎりとは、村上大祭の際の山車のことで、これが展示されていました。

若林家住宅とこの二つの博物館はセットで500円で見られました。