【2021年6月】スコットランドのエディンバラに滞在し始めて2度目の週末が巡ってきました。
この日はガイドブックに「エディンバラで最も絵になる」と形容されているクラモンド地区へ行くことに決めていました。
市の西側に流れるアーモンド川の河口にある地区で、もともとは別の村でした。
ガイドブックによると、41番のバスで行けるとのことだったので、まずは、このバスに乗れるジョージ・ストリートのバス停まで歩きました。
エディンバラ市内の道は殆どが坂。
私達のエアビーからはずっと上り坂で、バス停に行き着くまでにくたびれてしまいます。
本数の少ないバスにやっと乗って、40分ぐらいで着くところが、道路工事のせいで1時間以上かかり、ようやく着いたクラモンドは、正直なところ、期待外れでした。
「村」の表示はあるものの、数えるほどの家があるだけ。
ビストロもパブも閉まっていました。
川にヨットが停泊していたほか、干潮時には歩いて渡れるというクラモンド島が見えましたが、それだけ。
私達がいた時には渡れず、尖った人工の岩が並んでいて、それが水に映っていました。
渡れたとしても、島に何かあるわけでもないようでしたし。
ガイドブックの「絵になる」という表現、考えてみたら、どんな絵を描きたいかによりますものねー。
自然は豊富で、市民はここで歩いたり、走ったり、ぼんやりしたりしに来るようでした。
私達は川沿いの遊歩道をしばらく歩き、少し写真を撮り、帰りのバスを待って帰ってきました。
ところで、クラモンドという名前に聞き覚えがあるなと思ったら、前回、エディンバラを訪れた時に行ったスコットランド国立博物館で、クラモンド・ライオネスという彫刻を見たのでした。
2世紀半ばのローマの皇帝、アントニヌス・ピウスがアーモンド川の近くに要塞を築いたそうで、この彫刻はその時代のもの。
もはや、はっきりした形は分からないのですが、雌のライオンが人を食べている図だそうです。
それから、翌日、ガイドさんに教わったのですが、クラモンド周辺は一戸建ての家が多い裕福な地域だそうで、ハリー・ポッターの作者のJKローリングも、この辺りに豪邸を持っているのだそうです。
話は前後しますが、クラモンドに行く前、エアビーの近所に見つけたイタリアンのデリカテッセンのレストランでランチを食べました。
Valmona & Crolla という店で、かなり広い店内に、本場のイタリア食品が山と売られています。
レストランがあるのは知らなかったので、予約しておらず、しばらく待って、予約がなかった1時間だけの空き時間に、トスカーナのソーセージ(とぐろを巻いていて、隙間にポレンタ。中央に野菜が盛られていました)を食べました。
夫は野菜たっぷりのカルボナーラ。
頼んだパンに付いてきたオリーブ油が極上の美味しさでした。
グラスワインを入れて、二人で£47.50(7300円ほど)。
この店は1934年の創業だそうです。
これ以外にも、エアビー付近にはイタリア系の店がたくさんありました。
調べてみたら、イタリア人がたくさん渡ってきたのは、第一次大戦後だそうです。
その後の第二次大戦中の初期は敵国でしたから、スコットランドのイタリア移民はかなり辛い目にあった様子。
マン島に収容された人もいたとのことです。
面白いことに、近所のスーパーでは、レジの若い女性と、お客さんのお婆さんがイタリア語で話していました。
夫によると、お婆さんのイタリア語はかなりさび付いていたとのことでした。