人口: 約160万人

面積: 24.090平方km

行政区: 4県

イタリア本島の西側に位置するサルディニア島は、シチリア島に次いで地中海で2番目に大きな島です。

澄んだ水に真白な砂浜がきらめく美しいビーチが、世界中の有名セレブたちを魅了し続けています。

様々な国や勢力に支配されつつも独自の文化・生活を維持してきたこの島は、イタリア本島とはどこか異なる雰囲気を持っています。

古くから放牧が盛んな地として知られ、中でも羊の乳で作られるペコリーノ・サルド(サルディニアのペコリーノチーズ)が有名です。

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サルディニアの観光名所

やはりサルディニア島の最大の魅力は、島の北東部に広がる風光明媚な海岸、「エメラルド海岸Costa Smeralda)」でしょう。

この海岸は、世にも美しくきらめく海、真っ白なビーチ、輝く太陽と三拍子揃ったリゾートで、セレブが集まる所として知られています。

また、島の奥を探れば謎多き巨石文化や、神秘的な民族文化が今なお姿を留めており、知れば知るほど興味が湧く島です。

年間2,000を超える祭りがあちらこちらで開催され、その際には各地の民族衣装を見ることができます。

カリアリ

サルディニア最大の都市・カリアリは州都としても知られ、島の中でも最も都会的な商業都市です。

駅や港近くの通りには近代的な高い建物が並びますが、それ以外にも円形競技場や博物館、塔や広場など歴史的な見どころもたくさんあります。

中でも、先史時代の先住民ヌラーギの文化などの貴重な資料の宝庫として知られる国立考古学博物館は是非訪れておきたい場所の一つ。

こちらの博物館は丘の上の城塞にあり、敷地内の庭からは周囲の素晴らしい街の風景や地中海までも見渡せるので、どうぞお見逃しなく。

スティンティーノ

島の最西端に位置するスティンティーノは、イタリア人のあこがれのビーチ「ラ・ペロサLa Pelosa)」があることで有名です。

遠浅の海の色は、ターコイズやエメラルドなど、まるで宝石を見るようです。

そして、純白のビーチ、遠くに連なる岩山など、どちらを向いても絵になる景色です。

その美しさから、イタリアの自然美の代表として、イタリアの切手の画像に使用されているそうです。

アルゲーロ

アルゲーロは、サッサリというエリアに位置するサルディニアでも少し特異の町。

というのも、その昔、スペインのアラゴン連合王国の支配下にあった時に、カタルーニャの人々が多く移り住んだため、カタルーニャの影響が町の至るところに色濃く残っているのです。

旧市街には古い家並みが残り、名産のサンゴを売るお店があふれています。

また、港にはヨットやクルーザーが並ぶだけでなく、小さな漁船も浮かび、さらに「ネプチューンの洞窟」や「緑の洞窟」へ向かう観光船も出ています。

オルビア

セレブご用達ビーチ「エメラルド海岸への玄関口として、多くの旅行者が利用する町、オルビア

町自体は、1100年頃にできたシンプリツィオ教会以外、特にこれといった見どころはありませんが、通り沿いにはたくさんのレストランや宿泊施設が並んでいます。

各地の観光名所や村々へのアクセスが良いので、旅行者にとっては非常に便利な街です。

サルディニアの気候

サルディニアの気候は典型的な地中海気候として知られ、1年を通じて温暖で冬が短いです。

春・夏はアフリカから来る風により暑く乾燥しますが、寒い季節は北東から湿度のある風が吹きます。

一方降水量は地域によって異なり、北東部は雨が多く南部は非常に乾燥しています。

サルディニア訪問に最適な季節は4月から7月と言われていて、特に復活祭の頃から全島で花が咲き乱れる光景は見ものです。

南部のビーチは年間を通して泳ぐことができると言われますが、一般的に海水浴のシーズンは5月から10月です。

最も観光客で賑わうのは6月から8月の間で、しばしば気温は38度を超えますが、島に頻繁に吹く潮風によってこの暑さをしのぐことができるでしょう。

サルディニアの歴史

サルディニア島の歴史は古く、島最古の記録として残っているのは、紀元前2000年代頃の先住民ヌラーギによるヌラーギ住居跡です。

このヌラーギ住居跡は、バルミーニ、ポルト・トーレを中心として島全体に点在しています。

その後、地中海制覇のための重要な拠点として、ギリシャ人やローマ人、ノルマン人やトルコ人などに支配されていきました。

中世後期からも、イタリア本土の都市国家やスペインなどがサルディニアの統治にしのぎを削っていきます。

政治的・文化的にイタリアの一部という形として出来上がっていったのは、イタリア統一の立役者となるサヴォイア家が治めるようになってからです。

といっても、長らく独自性を保ってきたこの地方は現在に至ってもイタリア本土とはあらゆる点で違う個性を持ち続けています。

その独特の個性こそが、国内外から多くの訪問客を惹きつける理由になっているのかもしれません。