【2019年12月】大分県の温泉地、由布院での二日目も良い天気。
宿の送迎車で駅まで送ってもらい、ロッカーに荷物を預けた後、由布院最大の見どころである金鱗湖を目指して歩きました。
途中で人力車の客引きにつかまりました。
「由布岳が正面に見える観光客があまり行かない所とか森の方にも行けます」という言葉についつい惹かれて、乗ることにしました。
30分で9000円と、安くないのですが。
今回の車伕さんは、細っこい人でしたが、タイでキックボクシングの修行をしたという自称「力持ち」。
後ろからついてきた見習い車伕さんは、イタリアに5年住んだという人でした。
案外、国際的な人力車の車伕さんたちです。
人力車は乗り心地が良いだけでなく、いろいろな案内が聞けるのが良いところ。
彼によると、由布院はバブル期に大きな旅館を次々に建てず、常に個人旅行者を対象に観光業を営んできたのが成功の秘訣なのだそうです。
また、地元の三大旅館の一つのオーナーが、ある時、馬車を走らせることを思いつき、自ら馬について勉強して馬車を導入したことが全国的に話題になったのも、由布院が有名になった要因なのだとのこと。
この馬車は後に走っているのを見かけました。
由布院の観光客は年間、400万人。
一日、ざっと10000人の割ですが、住民数もほぼ10000人なのだそうです。
本当に人が少なく、由布岳が真正面に見えるところへ行き、写真を撮ってもらいました。
ここは電柱を地下に埋めて見晴らしをよくしたところだとか。
由布岳は高さが1500メートルの火山で、2000年間休眠しているとのこと。
「ここまで雲がかからず、山頂まできれいに見えることは珍しい」と車伕さんも言っていましたが、きれいにくっきり見えました。
ここだけでなく、ある旅館の美しい石垣の脇、それから仏山寺というお寺の門の前でも停まって写真撮影。
このお寺はその昔、由布岳の上にあったのですが、400年前の地震で崩壊し、「仏様が山から転がり落ち、止まった場所に建てられた」という話でした。
臨済宗のお寺だそうですが、「禅を組む宗派である臨済宗を中国から日本に持ってきた際、お茶も一緒に持ってきたといいます。それは、禅の最中に眠らないようにです」。
やっぱり日本茶もカフェインが強いという証拠ですね。
30分があっという間に過ぎ、金鱗湖脇で降ろしてもらいました。
この人力車会社は「えびす屋」。
全国11か所でやっている最大手だそうです。
人力車に乗ったのは、浅草、小樽に続き三度目でしたが、後で調べたら、毎回「えびす屋」だったようです。
3年有効の割引券をもらいましたが、使えるかな。